アスカガ夫婦+子持ち設定な妄想話です。
サラッとお読み下さいませ。
誘い歌
柔らかな風が吹いていく。
頬を髪を揺らして、フワリユラリと優しくソッと・・・。
「・・・。」
感じた意識の中、其処に微かな疑問が生じる。
さて?
今のは、風であったのか・・・と。
「ララ・・・。」
再びそよいでいったのは、やはり柔らかな春の風とそして・・・。
誰かの声?
いや、歌?
「フフフ・・・ララ・・・ララ。」
鼻にかかったようなアルトの声が、風に乗り心地良く俺の耳へと届く。
彼女のハミング。
柔らかで楽しげで、そしてとても幸せそうに!
「フフフン・・・ララ・・・って、あれ?起きてたのか?」
「ん・・・。」
「ふふふっ。凄いまだ眠たそうだな?」
「・・・あぁ。」
「良く寝てたぞ?」
「いま・・・何時、だ?」
「3時35分。」
「・・・2時間も。」
ソッと伸びてきた彼女の手が俺の額に触れて、優しく撫でた。
くしゃりと前髪がしないで、その温もりがこの身に伝わる。
暖かくて愛しいその指先に、胸がほわんと浮かんでいく。
そう、それは幸福色へ。
「目覚めのキスは?」
「え?」
まどろんだ意識の中、浮かれた気持ち。
思わずそんな事を口にすれば、途端に目の前の琥珀色が大きくなる。
驚き、ちょっとだけうろたえて・・・。
「お前はっ・・・。」
「してくれないのか?」
「っ・・・!?」
何故かチラリと彼女は背後を伺うと、グッと下唇を噛み締めた。
そして・・・ちょんっと触れるだけのキスをする。
「これで良いだろ?」
「ん・・・。」
「あのな?レオンがあっちで遊んでるんだ・・・だから・・・って、わ!?」
照れてやや遠ざかろうとしていた彼女の手を取り、グイッと自分の方へと引き寄せた。
ちょっとだけ強く、そしてしっかりと!
そうしてその後頭部を素早く捕らえて、俺は彼女の口を荒々しく塞いだ。
「っ・・・ん・・・んんっ・・・はっ・・・。」
驚きに暴れる肢体を難なく押さえつけて、更に深くじっくりと繋がりを持つ。
すると男たる性の自然現象、むくむくと欲望が高まって。
ついつい片手は彼女の腹部、そこから中へと侵入を開始。
指先に触れたえも言われぬ絹肌の感触に、更に気持ちは急上昇。
スルスルと捲し上げたインナーの先、到達するは至福の膨らみ。
「んーっ・・・んんっ!んんん・・・っ!!」
何をか叫びたそうな彼女を尻目に、俺の手は柔らかな肢体を探求するのにいそしんんでいた。
いや寧ろ、そんな彼女の反応すらも愉しくて。
二つの膨らみを覆う下着をグイッと押し上げ、その柔らか味を掌全体で味わう。
もうこれだけで、脳はとろけそうになるのだが・・・。
「っ・・・アスっ・・・まだ、駄目!」
俺の止まらぬ興奮、その次なる矛先を察知したのか、彼女は強引に口付けから脱するとそう叫んだ。
だが伝いよじ登る俺の手は、既に太股の半ばを過ぎている。
「アスランッ!?」
「黙って。」
「ッ・・・駄・・・ぁ!!」
ソッと太股の内側を指先でなぞった瞬間、彼女はびくんとその身を反応させた。
いつまでたってもこういう事には敏感で、初々しく恥らいたじろく彼女。
そういう仕草がたまらなくオスを刺激するのだと、そんな事を思いながら俺はその付け根へと更に指先を忍ばせようとして・・・。
「・・・あのさぁ。まだ昼の3時を半分回っただけの時間なんだけれど?」
「ッッ!?」
「アスラン。君・・・良い大人だよね?」
突然降りかかってきたそんな声に、俺もカガリもギョッとして背後を振り返り見た!
其処には茶色い頭髪に冷たいアメジストの瞳でもってこちらを呆れ見る、自分の幼馴染であり彼女の弟の・・・!!
「キっ・・・キラ!?」
「カガリも、さっきからレオンが呼んでるよ?」
「えっ!?」
「二人とも、こういうコトは夜にしようね?」
「っ・・・。」
真っ赤に熟れた顔のまま、俺の元から飛び退き駆けて行く彼女。
この場に残された俺は、仁王立ちするが如く立っているキラの存在に青くなるやら赤くなるやら。
とりあえず、何か言葉を紡ごうかと思っていた矢先に・・・だった。
「アスラン・・・同じ男として君の気持ちも分からなくはないけれど、でも、せめて・・・僕が来ている時ぐらいは我慢してよね!」
其処に弁解の余地は無く。
俺は項垂れ、再び両目を閉じたのだ。
[4回]
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