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07/05/16:33  イカのゲームに嵌ってしまい・・・

お久しぶりのブログ更新です。
すみません、最近実は某WIIゲームに嵌っていまして、これに時間の余す所かかりきりになっていました。
『スプラトゥーン』
所謂、4VS4のインク塗り合戦ゲームなんですが、これがねえ、まぁ、面白くって。
世界中の方々とネットでつながりチーム対戦。
ステージによって、戦略も様々。
いかに相手のチームよりも多く色を塗れるかの勝負なんですが、その時のメンバーと状況によってどうなるか分からないという、知恵と戦略がものをいうゲームなんです。
金曜日から土曜日までは、お祭りイベント対戦が催されていまして(赤いキツネ派チームVS緑のたぬき派チーム)、娘共々プレイしまくっていました^^
私と娘は赤いキツネ派チームだったんですが、いや~、緑のたぬきチームが強いのなんの。
ああいう対戦モノに長けている方々と戦うと、正に瞬殺ですね(苦笑)
いざ出陣!
インクを数発撃った・・・それだけで位置が特定!
バババ・・・と撃たれて昇天。
一瞬でスタート地点に再戻りという(汗)
特別イベントなだけに、そういう方々が多くプレイしてみえたらしく、普段プレイしているとお目にかかれない異常な状態(自分達の陣地から一歩も出れない)に追い込まれたりしました。
「ああ、キラが居る。アスランが居る。」
種割れ出来る方々(キラ、アスラン等)を相手にする一般兵士の気持ちがひしひしと分かりました(笑)。
一生懸命に頭を捻って、何とか封じ込めから脱しようとするんですが・・・ZAFTの赤集団に追われたアークエンジェルの如く、其処はただただ逃げて、あわよくばローエングリン砲(みたいな武器)を発射!
多くの相手を撃破出来れば良い・・・という想いだけを胸に敵地を駆け抜けるものの、ステージのほぼ前面が敵の色に染められた状況の中、何処に居るかなんていう事が相手には筒抜け。
自分の陣地から点々と続くインクを辿られ、そして囲まれ撃沈。
上手い具合にローエングリン砲(みたいな武器)を発射出来る状態になったとしても、大砲を打つ合間の数秒に撃たれ夢果てるという(笑)
(大技は通常の武器よりも動作に遅れが生じるのが痛いところ)
イザークにディアッカ、ニコルにアスランのようなZAFTレッドプレイヤーに追われればひとたまりもありません。
そしてそんな瞬殺された仲間の姿を目の前で見たときには、思わず叫びたくなってしまいます。
「トール!!!(笑)」
・・・まあ、どれだけ私が嵌っているのかは、これでよくお分かりいただけたと思います。
はい。
でも、近いうちに小説も仕上げますので。
最後になりましたが、拍手を下さった方々へ心より感謝!
ありがとうございます!!!
励みに続きを書いていきますね!!





拍手[8回]

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06/13/08:26  緑の芽 3

お久しぶりの更新です^^
次でこのお話も終わりになると思いますので。
では、↓↓本文へどうぞ!







カガリは自国へ帰途する専用機の中、重い吐息をついた。
地上から遥か上空、安定飛行に入った機体は長閑なエンジン音を立て、透き通った青い空の中を漂っている。
だが胸の内は鈍よりとしたまま、まだこの靄が晴れる事は無い。
明日、幾年かの月日は過ぎたものの、あの凄惨な事件があったその日が再び訪れようとしている。
プラントに住まう人々は、遣り切れない哀しみを胸に、一瞬で奪われた多くの命を想い募っているのだろう。
そして地球に住む人々もまた、また別の意味でその重みを噛み締めている筈だ。
凶行の痕は連鎖して、澱となって多くの人の心の中に負の作用をもたらしている。
決して消えはしない、永遠の傷痕。
「今直ぐに、南アフリカに居るキサカに連絡を繋いでくれないか。」
カガリは秘書官へと告げ、組んでいた両手を解いた。
考えていた所で何も解決はしない。
せめて現地の情報だけでも、今は入れておくべきだろう。
元自分の護衛を担っていた存在・・・キサカは、今回の事態に自ら志願して現地へと発って行った。
元々の血筋はあちらである事もある、やはり今回の一件は並々ならぬ想いで居るのだろう。
「カガリ様。」
繋がった回線の先、懐かしい精悍な顔つきをした男が映った。
自分の護衛として共に過ごしていた時間は彼方へ、その顔には幾分か老いが見て取れる。
だがその眼差しは変わらず、凛とした光を灯して居る。
戦時下、ヘリオポリスで地球連合軍が密かに開発をさせていたMSを目にし、国にて父とぶつかった私。
『お前は何も知らぬ』そう言われ、ならばと国から出て戦場へと足を向けた。
そんな自分に着かず離れず傍に居てくれた。
『貴女が無事に国に戻るまで、私がお傍でお仕えさせて頂きます。』
画面に映った彼の姿に、重なった過去の一面。
不測の状況の中、吹き荒れていた胸の砂嵐が、ほんのりと納まりをみせた気がした。
 

 

明日は2月14日。
『代わりに、花を添えておくよ』そう友からのメールを受けて、『すまない』と俺は返信を送ったのが昨晩の事。
本来ならば命日となる明日、自分の手で花を手向けに行くべきなのだろうが、そうも言って居られない状況に、止むを得ず頼んだ。
万が一の事態に備えて、オーブ軍も出動出来るようにとの通達が出ている。
指揮官という立場にある以上、緊急時に迅速な対応を取らねばならない。
とにかく今は神経を尖らせ、世界各地へと目を配る必要がある。
多くの人が互いの命を尊重し、それぞれの距離を持って暮らす世の中で、自らの意識が突出する余りに、それに相反する他人を許せぬ者たち。
過去の歴史を遡れば、そういった者達によって繰り返された痛ましい事件が実に多くある。
勿論、彼等がそういう行動に走るに至った経緯があり、彼等もまた同じ人である。
だが自分の想いを知らしめる為にと、誰かを犠牲にする行為を赦すわけにはいかない。
人を人とも思わぬ者達からこの国と多くの命を守る為、自分はその為に此処に居るのだから。
「ザラ准将。」
定時の報告をしに、部下がやってくる。
そのデータを受け取ると、彼へと問いかけた。
「プラントのカーペンタリア基地、並びにジブラルタル基地の方からは、特に何も連絡は入っていないか?」
「はい。両基地からは特に異常無しとの事です。」
一つ頷き、『分かった』と告げて退出を促した。
部下の足音が遠ざかっていくのを耳にしつつ、また別の端末へと手を伸ばした。
短い間の後、『はい、こちら行政府です』という応答が聞こえた。
「今日のアスハ代表の帰国時間は、当初の予定通り午後6時頃という事で変更は無いな?」
「はい。ありません。」
端的な確認だけを取ると、回線を切った。
今のこの時、国の代表たる彼女の無事な戻りは重要な事だ。
暴動が起こっているとされる場所もそうだが、暗躍する者の真の狙いが他にあるとも限らない。
当然、オーブ国首長を護るべく優秀なSP達が付いては居るのだが、やはり気にはなる。
報告書の内容を端末にて確認しつつ、一つ吐息をついた。
監視厳となっている今、その中身は膨大だ。
しかし出来た部下等によって、内容はレベル分けされ、自分が必要としているであろう情報が手早く読み取れるようになっている。
アスランは軽く両目を閉じた後、再び睨むようにして画面を見つめた。

 

昨晩、不意に懐かしい夢を見た。
『この子達は凄いのよ。マイナス10度ぐらいの寒さならば、へっちゃらなんだから。』
それはまだオーブのコロニーヘリオポリスに居た頃、母の研究するラボに赴いた時の事。
広大な敷地に等間隔に植えられた植物達の群れの中、微笑みながら話していた母。
『寧ろ少し寒いぐらいの所が良いの。その方が、キュッと身が引き締まるのね。』
母は真面目で、自分の内面を飾らない人だった。
そして子供の目から見ても、一枚、また一枚と内側から葉を巻いて育っていくその野菜達の研究に、心身を注ぎ込んでいた。
『アスランも、少しずつで良いの。自分の中に素敵な芽を育てていってね。』
懐かしい声音。
だが夢の中でそう告げた母に、自分は思わず首を傾げていた。
生前の母は、そんな事を言っていただろうかと。
記憶に無いその言葉に、疑問がこみ上げ・・・そして目が覚めた。
静かな居室には、自分独りきり。
普段ならば隣に並んで眠る伴侶も、今は未だ他国へと赴いたまま戻らない。
起き抜けに一つ大きく息をつき、くしゃりと頭部に手をやった。
今頃こんな夢を見るなんて、やはり相当に意識が張り詰めて居るからだろうと。
聞いた覚えの無い言葉を告げた夢の中の母に、何とも不思議な思いが込み上げた。
素敵な芽を育てろ、か。
呟き、そしてフッと目をやった先にあったのは、例の小さな鉢だった。
数日前、国を出立する前日の夜に、妻から預かった物。
このベッドの中で愛しい彼女から伝え聞いたソレの経緯に、成る程と頷きつつ自分は任を受けたのだ。
『ついこの間、亡くなられたそうだ。』
妻であり、この国の現首長を務める彼女・・・カガリは、恐らく複雑な想いでこれを受け取ったに違いない。
オーブ本土が被害を被った第一次大戦にて逃げ遅れた贈り主の母親は、一命を取り留めたものの昏睡状態となった。
当時の贈り主は幼く、自分を抱えて逃げていた最中、辺りに飛来した弾の衝撃を受け母親は負傷。
オーブ軍兵士等に助けられ、安全な場所へと移動、迅速な応急処置が施されたものの意識は戻らず。
それから8年間、母親は眠り続けていたという。
『物心つくようになってからは、随分と世の中を恨みました。』
妻に告げた贈り主は、言葉とは裏腹に穏やかに微笑んでいたという。
『でも、自分を守ってくれた母や、助けてくれた兵士達、多くの人の支えがあって今の自分が生きているんだと。ある時そう思えるようになったんです。』
重なり思い浮かんだのは、今はプラントへと移住、ZAFTにて兵士となったシンの姿だった。
アイツも同じ、第一次大戦中にオーブにて被災、家族全てを失った。
突如として奪われた命に、人はまず憤りを抱かずには居られない。
第二次大戦にてZAFT機のMSに乗り、命令とはいえ祖国を攻撃する側へと回ったアイツ。
受け入れられない哀しみに、誰かを恨む事で心は安定を取り戻そうとするのかもしれない。
斯く言う自分もまた、キラやカガリに会わなければどうなっていたかは分からないのだから・・・。
『今はオーブにて園芸店を営んでいるそうなんだ。慰霊碑の花壇なども、その店に管理を任せてあるんだ。』
憎しみに心を染めても、それは怒りの感情を生むだけ。
この鉢植えには、贈り主が精魂込めて開発した新種の花の種が植わっているらしい。
『どんな花が見られるのかは、成長してからのお楽しみです。』
贈り主からの深い想いを胸に、鉢植えを受け取った妻・・・カガリ。
自分もまた感慨深く、その鉢を見つめて居た今朝。
何かを護る事は容易い事では無い、だがその為に力を注ぐ事が大事なのだ。
そう深く思い至れるようになった自分。
「今がその時だ。」
争いによって失う悼みを知っているからこそ、明日という日に新たな火種を起こさぬように!
南アフリカで巻き起こった暴動は、この時期的に見過ごせぬ不穏な要因である。
どうか、U7と共に永眠した多くの人々の魂を、安らかな気持ちで悼めるように!
気がつけば時計は間もなく午後5時となろうとしていた。
オーブ国首長等の帰国の一報も、そろそろ来る頃だろう。
意識を現実へと戻しつつ、再びデータ画面へと目を向けたその時だった。
「ザラ准将!」
訪れた部下を、ゆっくりと見やった。
だがその目が、一報を聞くなり細く険しくなる。
思わぬ知らせに、時間が嫌な音を立てて過ぎていこうとしていたのだった。

拍手[18回]

05/22/10:57  感謝・・・!

拍手を下さった方々へ、心より御礼申し上げます!

以下、コメント等への返信です!

☆四つ葉様へ☆
お返事遅くなり申し訳ないです。
その節は、本当にどうもありがとうございました!
おかげで以前のサイトから、小説を何本か救出できました。
小説部屋に、その復刻版を掲載してあります。
長編ははやり全部を救い出すことが出来なさそうで残念無念ですが、暇を見ては救出活動を続けています。
なにはともあれ、PCの事に関して、もう少し詳しくなるべきなんでしょうね。
四つ葉様、ありがとう!
心から、感謝しています!


☆更夜さんへ☆
お久しぶりです!
素敵なお品が、ついこの間我が家に届きました。
あけてビックリ、懐かしいコラボ小説が素敵な冊子になっていました^^
本当にありがとうございます!
おおきなぼうろも凄く美味しくて、私1人で平らげてしまいました(笑)
お子さん達も、おおきくなられたようで!
更夜さんはさぞかし素敵なママンをしてそうだな・・・と思いました。
うちは女の子ばかりなので、素敵な王子4人の画像にウットリです。
コラボ小説、また是非やりましょう!
またツイッターなどからご連絡差し上げますね!
では、また!!

拍手[5回]

05/20/08:43  Novice parents

愛しいからこそ困る事もある。
カガリは執務机に肘をついて頬を乗せた。
フウと一つ吐息をつき、どうしたものかと思案する。
これも母となった身でしか味わえぬ悩みなのだ、仕方あるまいと自分を宥めてはみるものの、やはり晴れぬ胸の内。
昨晩の事、癇癪を起こした愛しい我が子は、まるで悪魔が乗り移ったかの如き状態で、アスハ邸内に響き渡る程の大声で泣き喚いた。
元気な事は良い事です!
日頃我が子をあやし、自分の居ぬ間に面倒を見ていてくれるマーナはそう言ってくれたものの、やはり色々と不安になる。
此処の所、やけに聞かん坊になってきた気がして、これは正しく自分の子だと自覚すればこその心配。
さてはて、あの子はこれから一体どんな風に育つやら?
また一つ吐息を零し、カガリは両目を瞑った。
分刻みの日常生活は、正直母となったこの身には辛い。
産後直ぐに職務に復帰した事もあって、仕事面での困惑は無かったが、出産を経た身体はどうにも以前通りにはいかず、抜けぬ疲労感が常に付き纏う事が多々あり。
出産から1年と11ヶ月、息子はアッサリと離乳してくれ、今は当初のような胸の張りも感じられず、心配をしていた身体のラインにも崩れは無いもののだ。
まあ、これは自分をケアしてくれている侍従やらなんやらのサポートがあっての事だろう。
女性国家元首の出産、そして職務復帰は、世の中の大きな話題となった。
そんな中で、産後の戻りが悪い状態を曝してなるものかという、侍従等からのオーラが常に感じられていたから。
とはいえ、自分の産前産後の管理をしてくれたアスハ家専属の産科医は、あろうことかこんな事をのたまった。
『現在25歳で、無事に1人目を出産。ということはカガリ様、後4人ぐらいはいけますね!』
阿呆・・・とその時は目で訴えたものの、後になって思い直し少しだけその図を想像してみた。
アスランとの間に今の長男を含めて、出来ればもう1人ぐらい男の子と女の子が生まれたとして?
正直初めての出産は想像以上に壮絶で、未だ『もう一度』という気持ちにはなり難い。
だが アイツの事だ、女の子なんて生まれたとしたら、一体どんな反応をするだろう?
生まれた長男を抱っこしながら、何処か泣きそうな顔をしていた夫の事を想う。
彼と創る結晶ならば、正直、幾つあっても構わない。
そう、いっその事、本当に創れるだけ創ってしまおうか・・・なんて、思ったりもしたのだが。
「アレを見ているとなぁ・・・。」
間もなく2歳を迎える息子は、時折手に負えないモンスターと化す。
閣議にて出された案件を考慮するよりも、寧ろあの小さな怪物にどう対応するかの方が遥かに難しい、そんな気がしてならず。
浮かんだ妄想も、現実に大きく萎んでいく。
「なんでアイツ似に生まれてこなかったんだか。」
思わずそんな事を呟き、苦笑した。
キラから聞いた事がある、夫であるアスランは幼少期から実に品行方正であったと。
決して臆病だとかひ弱だとかいうわけではなく、頭も良くスポーツも出来てと、正に優秀そのもの。
対する自分はというと・・・まあ、代表首長の娘とあって、それなりに色々な事を経験、学んできた。
だが教師からの信頼や評価という点に於いては、平均・・・もしくは及第点だったろう。
時に自分を通す為に、人とぶつかる事すら厭わなかった所もあったし、相手を憎む気持ちこそ無かったものの、自分が納得出来ない事には首を縦に振らなかった。
そういう頑なな部分が、息子に遺伝したのだろうか?
「しかし、2歳になる前からあれではなぁ。」
正直先が思い遣られる。
自分似の癖毛な金髪頭をした我が子、リヒト。
背後から見る限りでは、自分の幼少時そのものらしい。
母子共に乳母をしてくれているマーナを筆頭に、多くの者がそう言う。
ただくるりと正面を向いたその顔には、見事に煌くエメラルド色の双眸があり、誰もが『あぁ』と両目を細めるのだ。
正しくお父上に似ですなぁと言いながら。
「ともかく、今日は機嫌が良いまま寝付いてくれるといいなぁ。」
周りに誰も居ない今、ふとそんな呟きが口から出た。
我が子は可愛い、だが日常が伴えばそれだけでは済まない。
あの怪獣をどうやったら上手く操れるようになるだろうか?
可笑しいかな、それがオーブ国代表首長を務める自分の、目下最大の悩み事であったりしたのだ。



送迎車から降り、入り口の門扉の前で一つ深呼吸をする。
今日は昨日よりもかなり早い時間の戻りである。
カガリは意を決して城へと足を踏み入れた。
いつも通りの出迎えを受けながら、プライベートエリアへと向かい歩み行けば、途中で 執事が『アスラン様も、既に御戻りになられております』と告げた。
これに微かに驚きながらも、とりあえず子供部屋の方へと向かい行けばだった。
「まぁー!」
正面から、これでもかと言わんばかりの笑みを浮かべて駆け寄ってきた一つの存在。
その姿に驚き、先程まであった憂いも何処へやら、カガリは微笑み両手を広げていた。
「ただいま、リヒト!」
「まぁーま、かぇーり!」
飛び込んできた小さな愛息子は、こそばゆい香りと温もりを孕みしっかりとこの身に吸着してくる。
生まれて直ぐには無かった、あの頃とは違う陽の香りがその身を覆い、高らかに愛しい言葉を発する我が子。
「まぁーま!かえーり!かえーり!」
あまり日中に一緒に居る事が出来ない所為だろうか、リヒトは戻って来た私にとにかくしがみ付き同じ言葉を連呼する。
疲れた身にはしんどいと思いつつ、やはり親馬鹿なのだろう、その言葉に『ただいま!』と繰り返し答えている自分。
「出迎えありがとうな。」
エンドレスな遣り取りに笑いながら終止符を打ち、しゃがみ込み息子の目線に合わせた。
「でもな、リヒト?独りで勝手に動き回ったら駄目だって言ったろう?」
1人で自由に歩けるようになってからこっち、この小さなモンスターは勝手に何処かへと行こうとする。
好奇心旺盛なのは良いが、自分で身を守る事が出来ないだけに、乳母やらSPやらが大わらわだ。
あまり強く制止の言葉をかけるのも難だとは思いつつ、いつ何時、リヒトを狙い定めている輩が現れんとも限らない。
早いうちから独り身になる危険性だけは、しっかりと植え付けておかねばならない。
まあ、親となった今、それを強く切に思い知ったわけだが・・・。
「リヒトが急に居なくなると、マーナが怒られるんだぞ?」
「ん・・・まーな?」
「そう。だから独りで勝手に何処かに行ったりしない事!」
両目をややキツク細めながら、ツンと小さな鼻の頭を指で突き告げた。
つぶらなキラキラと輝くエメラルド色の双眸が、瞬きながら自分の顔をジッと見つめる。
その眼差しに堪らず表情が緩みそうになるものの、ギュッと意識を引き締めた。
そして殊更目に力を込めて息子を見やればだった。
だが直後、『ヤッ!』という短い言葉が耳に届き、剥れたように顔を横に向けた我が子に、カガリは大きく両目を見開く。
「やなの!」
「リヒト?」
「それ、ヤッ!」
叱られたと思ったからなのか?
嫌そうな顔つきで横を向いた我が子に、困惑が胸を占めた。
「リヒト?」
思わず名前を呼び顔を追いかければ、先程まで輝いていたエメラルド色の双眸が一瞬にして光を失っていた。
嫌そうな顔つきをしているその子に、心が歪む。
昨日に引き続いて、今日もだ。
成長に応じて反抗期が訪れるものだと、頭で理解していても心がついていかず。
何で分かってくれないのかと、愛しさ故の苛立ちが胸に込み上げかけた、その時!
「こら、リヒト。」
穏やかな低い声がこの場に響き、私も息子もハッとなり其方へと顔を向けた。
「駄目だろう?」
直後に大きな手がリヒトの頭部を掴み、柔らかな笑みを讃えた夫の姿がこの目に映ったのだった。

   
   
   
パパとも約束をしただろう?
話しかける彼の声は、何処までも優しくて温かい。
軍部上官である為、厳しい顔つきをしているのが常らしいが、ふとした折に見せる表情や声に、今でも惹かれるこの胸。
オーブ軍内でも、心を惹かれている女性士官が多く居るのではないだろうか。
単純にそんな事を思い、カガリは歩みやって来た夫・・・アスランを見つめた。
 「正義のヒーローは、約束をしっかり守らないといけないんだぞ?」
話しながら、夫は屈み込み、リヒトをソッと抱き上げた。
父親に抱えられ、臍を曲げていたのも何処へやら、再びその瞳にキラキラとした光を戻す愛息子。
「リヒトは格好良いヒーローになりたいんだろう?」
「ん!」
「なら、ママとパパとの約束は守ろう?」
高場から望む両親の顔に、息子は嬉々とした表情に戻っていた。
最近、『ヒーロー』という言葉に何やら心を惹かれているらしい。
その言葉を聞くだけでも喜ぶ。
そんなリヒトの心を操りつつ、夫は大きく微笑みながら尚も口を開いた。
「分かったのならば、ほら、マーナさん達が探しているぞ?」
ゆっくりとリヒトを下ろした傍から、侍女達が駆けてくるのが目に入った。
どうやら湯浴みへと向かう最中だったらしい、侍女の1人は大きなバスタオルを手にしている。
そしてわらわらと侍女達に取り囲まれ、リヒトは誘われるままに向かい行く・・・かと思いきやだった。
「や!」
「リヒト様?」
「や、なの!」
再び顔を顰めて、彼女達から逃げ出そうとする息子。
その姿に苦笑をしつつ、ふと昔の自分の姿が重なり見えた気がした。
大人達に囲まれ、時に傅かれ、その中で面白くもあったが、やはり何より求めていたのはだ!
「リヒト?今日は私と一緒に入るか?」
呼び止め歩み寄り、渋い顔つきの息子へと問いかけた。
こんな時間に戻る事が早々出来ないだけに、母として、 大きくなったその身をこの手で洗い、そしてゆっくりと時間を共にしてあげたい。
「一緒に、浴室で遊ぶか?」
告げた途端に、一際大きく煌いたエメラルド色の瞳。
そして『うん!』と頷き答えた息子へと、両手を差し出す。
歩み寄り、ギュッと我が子をこの身に抱き締める。
「じゃあ、私も直ぐに浴室へと向かうから、先に行って脱ぎ脱ぎしておこうな?」
うんうんと、リヒトは今度こそ大きく頷いた。
その素直な姿に心を癒されつつ、じゃあと息子を侍女に預けようとしてだった。
「パパも!」
何故か其処で夫の方を強く振り返り、片手を伸ばしたリヒト。
その意味成す行為に、この場に居た誰もが一瞬静止、そしてゆっくりと夫を見やった。
「リヒト?」
「パパも、なの!」
思わずカァと顔が熱くなる。
子供の無邪気さというのは、時に救いようが無い。
当のアスランはというと、両目を瞬き、受けた眼差し(恐らくは侍女達からのモノ)に困惑しつつも、片膝を折り息子へと顔を近づけた。
そして『パパも一緒で良いのか?』と確認、これに大きく頷いたリヒトに苦笑するばかり。
「じゃあ・・・パパも入ろうかな?」
「うん!」
この答えを聞いて、ようやく嬉しそうに侍女達と向かっていった我が子。
その姿を見送りつつ、カガリはホウと一つ息をついた。
帰ってきて早々、何とも仰々しい事である。
自分を出迎えてくれた愛しいエネルギーの塊に、疲れも相まってだろうか、少しばかり頭の中がボーとするようだ。
「カガリ。」
そんな自分の名を呼び、ゆっくりと背後からこの身を包み込んできた存在。
ソッと見やれば以前と変わらぬ鮮やかな翡翠色の瞳があり、だがより一層鍛えこまれたその体躯が、出会った頃よりも逞しく感じられる、そんな夫の胸に軽くこてんと頭部を預け、私は小さく笑った。
「ただいま。」
何でもない挨拶。
だけれど、それがこの胸を酷く和ませる。
周りに誰も居なくなった今、夫婦のスキンシップに頬も緩む。
「今日は早かったんだな。」
「ああ。たまたまな。」
夫の答えにはにかみ、内心で大きく安堵していた。
先程、息子がむずがった時に出現してくれたおかげで、昨日に引き続き、またあんな風に大泣きされるのだけは避けられたのだから。
「さっきは助かった。」
「どういたしまして。」
告げた自分の顔の横で、夫が微笑む。
はにかみつつ、『さてと』と前置きすると、プライベートルームへと向かうべく身を動かそうとした。
リヒトをあまり待たせてはおけないと思ったからだ。
しかしキュウと再び抱え込まれた上半身。
「アスラ・・・!?」
刹那に意識そのものを彼に奪い取られ、カガリは驚きつつも、流されるままになる。
やがて離されたこの身に、軽く呼気を整えつつ夫を見やった。
軽く睨めつけ、浮ついた気持ちも宥めながら。
「こんな場所で、いきなりするか?」
小声でそう言ってやったものの、何処吹く風だった。
「夫婦なんだ、構わないだろう?」
所謂、お帰りのキスというやつだろうか。
そんな事を思いつつ、堂々たるその姿に苦笑をした。
付き合っていた頃には無かった大胆さが、夫となった今の彼には何処かある。
これは子供が生まれてから以降、特に感じられる事だ。
様々な戸惑いを乗り越え、今はある種の境地に至っているからかもしれない。
そして彼の迷いを断ち切ってくれたのは、恐らくリヒトだろう。
「これから一緒に浴室に行くんだ。これぐらいの事・・・。」
これぐらいの事?とわざと復唱してやれば、アスランは破顔した。
「そう。たったこれ位の事。」
いつまでも恥らうべき事じゃない。
そう口にしておきながら、私からの視線を受けてアスランは口を閉ざした。
先程、侍女達の視線を受けて照れていた自分を思い出したのかもしれない。
だがやがて再び目と目が合えば、自分も夫も共に顔を綻ばせていた。
そして身を寄せ合いながら、ゆっくりとプライベートルームへと向かい歩き出す。
カガリはソッと両目を閉じた。
愛しい一人息子によって翻弄されている自分達。
けれど・・・新米父母というのはきっとこういうものなのだろう。
そう感じた直後、気持ちはやや楽になっていた。
仕事の疲れは残っているものの、心は解れていく。
そして隣を歩く夫へと、更にしっかりと身を寄せたのだった。



                         ~完~


拍手[22回]

05/19/02:23  ☆HAPPY BIRTHDAY☆

時遅しではありますが、カガリ&キラ、お誕生日おめでとう!!!
昨日は朝からお祝いSSを・・・と思いつつも、出来上がる事が出来ずに今に至ってしまいました。
ごめんなさいー!!
でも、近いうちにUPしますね!
内容は本編以後の世界です。
この間、アスカガアンソロにてアスランのプロポーズに至るまでのお話を書いたので、その繋がりで結婚後、子供が1人生まれた状態の話になります。
ママになったカガリと、パパになったアスラン、二人の夫婦愛を描いてます。
ああ、えっと、キラは・・・名前だけしか出てきませんw
でも彼の誕生も、ちゃんと心からお祝いしてますので!
悪しからず(苦笑)
では、お楽しみに~^^

拍手[9回]

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