忍者ブログ

LOVE SEED

ガンダムSEEDファンブログ
NEW ENTRY
04 2024/05 1 2 3 45 6 7 8 9 10 1112 13 14 15 16 17 1819 20 21 22 23 24 2526 27 28 29 30 31 06

05/03/19:12  [PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

07/13/05:57  落としちゃいました・・・

ずーっと更新が無いサイトですのに、御出で下さるお客様へ。
本当にありがとう。
ふうっ・・・まずはご報告させて頂きます。
某アスカガアンソロへの寄稿原稿を落っことしちゃいました。
全ては御馬鹿な私の至らなさの所為です。
書き始めたのは6月末頃~で、筆は進むものの・・・何やってるんだか状態。
締め切り前夜(つまり今朝)1時おきで頑張ってみましたが駄目でした。
・・・ということで、此処でその不作を公開。
あ、8月の23日か24日のイベントにはお客として参加しようと思ってますので。
JUICY企画勇士の皆様、影ながら応援させて頂きますね。
 
  
 
 
 
 
私は開いたドアの先、其処に見えた室内の光景に唖然となっていた。
いや、先程見た玄関エントランスもそうだったし、此処に来るまでの通路もそうだ。
此処は本当に男子学生寮なのだろうか!?
「全く、信じられないぐらいに綺麗なトコだよな・・・。」
学生寮の部屋といえば、ドアを開けて直ぐに二段ベットと学習机があるものだ・・・と思っていたのに、まず見えたのがゆったりとしたソファーと小洒落たテーブルだなんて!?
正にホテル顔負けの寛ぎの空間である。
「私の部屋より断然豪華だし。それに広過ぎだろう?」
唖然となった気持ちを落ち着け、とりあえずも奥へと足を進めれば、大きなガラス張りの窓際に見えた木製の2つのデスク。
その片方、パソコンとその関係の雑誌、それから大好きであるゲーム攻略本が乗っかっている机を私は見つめた。
いかにもキラらしいそれ等の品に苦笑を漏らして、けれど対してもう一方、整然と辞書が並び無駄の感じられない机上を見て思わず関心をする。
何て言うか、如何にも優等生っぽい?
コイツは出来そうな奴だな・・・と。
「確か同室の奴の名前は・・・アスランなんとかだったな。」
思わずそう呟いた、その時!
ガチャリと開いた入り口ドアに、私は驚きパッとそちらを振り返り見た。
瞬間、目に焼きついた鮮やかなターコイズブルー。
「ぁ・・・。」
意識が一瞬弾け飛んでいたのだと思う。
私は思わず呆けたように立ち尽くして、けれど即座にフイッと冷たく逸らされたその視線にハッと意識が現実に戻ったのだ。

今思えば、自分は弟に嵌められたと言うべきなのだろう。
けれど当時の私はそんなアイツの計略りに気づく事無く、こうして『彼』と出逢った。
それはほんのりと甘く、そして刺激的な20歳の春の事・・・!

 

私の名はカガリ・ヒビキ。
オーブ大学に通う、普通の女子大生だ。
折りしも学期が終わった直後、3年生となる前にある春休みが始まったばかりだったのだが・・・?
そんな私の元へと届いた、一通の絵葉書。
それが、今のこの現状・・・つまり紛れも無く女である私が、弟に成りすまし男子専用寮に潜入している事・・・へと招く最初の原因となった。
勿論そうしようと思ったのは、自分の意思であり判断だ。
とはいえ、かなり強引かつ無茶苦茶な行為であろう事は自覚済み。
だが、こうでもしていなければ気が落ち着かなかったというのが、一番大きな要因だったのかもしれない。
話を元に戻そう。
送られて来た絵葉書、それは私立プラント大学に在籍している自分の片割れ・・・双子の弟であるキラからの物だった。
『久しぶりだね、カガリ。元気にしてる?僕は今、ちょっとした旅に出ています。人間たまには息抜きをしないとね?』
大学の専用男子寮に入ってからの2年間、短い電話連絡以外特にしても来ず。
お盆と正月にたった一日だけ戻ってきて顔を合わせたきり、そんなキラからの突然の品。
コンビニ帰りに見やったポストの中でそれを見つけた時、私は思わず顔をしかめていた。
文面の裏には綺麗に透き通ったアクアマリン色の海が写っていて。
その風景を見て、此れは恐らく南方のモノだろうかなどと推測しつつ。
『自然の中に居ると、気持ちが洗われる様で良いね。春休み一杯、こちらでのんびりしようと思っているよ。それじゃあ、カガリも良い休暇をね!』
何が良い休暇をね・・・だ。
1人で旅行になど行かずとも、私を誘ってくれても良かっただろうに!
生憎と暇を持て余していた自分としては、そんなキラからの絵葉書が何だか小憎くらしく思えたのだ。
その最後の一文を読むまでは・・・。
『追伸・・・心配しなくて良いからねと、母さんと父さんには伝えておいて欲しいな。ちゃんと春休みが終わるまでには、戻るから・・・と。』
これはどういう事なんだろう?
父や母に伝えておいて欲しいとは!?
この時、既に何やら不穏な空気を感じてはいたものの、裏の事情を知らない私にはそれ以上の事が分からず。
何はともあれ、とりあえずキラからの葉書を見せてやろうとリビングへと戻ったその時だった。
『カガリっ・・・今!今ね・・・キラの通う大学から連絡があって!キラが、あの子がね・・・!』
『ッ!?』
オロオロとした感じの母が、口元を抑えつつ私の元へと駆け寄ってきた。
そして弟と同じアメジスト色の瞳を彷徨わせながら、ギュッと困惑した感じで膝元のエプロンを握り締めて。
『お母さん?何?キラがどうしたって!?』
『キラが・・・キラが!!』
――アイツが寮から姿を消して、行方知れずになっているらしい!
そう言った母の声が、まるでキンと鼓膜に刺さるように聞こえて。
私の手の中、届いたばかりの絵葉書がグッと大きく歪んでいたのだ。

 


とりあえず部屋に荷物を置いた後、私は午後の長閑な日差しの中寮内を散策する事にした。
廊下に貼られていた館内見取り図によれば、1Fには寮母さんの部屋と調理室、そして食堂と礼拝堂があるようだ。
2Fから順に寮生の部屋が宛がわれており、5階建てであるこの屋敷の3F部分にキラの部屋はある。
ありがたい事に浴室は各部屋に完備されており、男装している自分にとって気をつけるべくは同室の男のみという事!
「そういえば・・・さっきの奴!何で私を無視したりしんだろう!?」
思い出した先程の一件に、私は腕を組み口を尖らせた。
確かにあまりにいきなりの遭遇に、自分が大きく驚いた顔をしていた所為かもしれない!
とはいえ、同じ寮生であろうにあの態度は無いだろう!!
『あの・・・えっと、その!』
思い出されてきた数分前の光景。
突然開け放たれた部屋のドアの方を見つめ呆然となっていた私は、慌てて口を開いた!
今の自分は寮に出戻った弟のキラなのだ。
何を馬鹿みたいに呆けているのだか!?
私は咄嗟に自分の立場を思い出し、現れた『彼』へと弟らしい口調で声をかけて。
『今戻ったところなんだ。え、えっと・・・その、何か変わりは無かった?』
『・・・。』
すると、対して『彼』は透き通る翡翠色の瞳をグッと細めて・・・けれどただそれだけ。
何も言わず、ただ無表情のままツカツカとキラの隣の机までやって来ると、その引き出しを開けた。
そしてノートらしき物を取り出すと、そのまま再び入り口へと向かい歩いていき・・・。
『え・・・あ、あの!?おい?』
一言も喋らずまるで風の如く室内から去っていった彼に、私は正に茫然自失。
「アイツは一体何だったんだ・・・?」
本当にいきなりの事であった名も知らぬ男子との出会い、だが実に印象的な外見をした奴であった。
その見事に整った顔つきと、なによりエメラルドの瞳が印象的で・・・!
目にした彼の姿は秀逸であり、またその学習机からしてかなり勉強が出来る方だとも思えた。
だがあの態度・・・普通人が顔を合わせたならば、一言二言挨拶というモノをするべきだろうに・・・それをしないのは大きなマイナス印象だ!
「外見に似合わず、もしかしたら相当な根暗君だったりして・・・?」
ふとそんな推測した私は、直後にハッとなり頬を両手で押さえ込んでいた。
まさか、さっきの男子が同室だとしたら!?
何故か大きく鳴り響きだした心臓の音と共に、己の背筋をたらりと妙な汗が伝い落ちて行く!
勝手知ったる雰囲気でデスクから物を取り出していった姿から、アイツがキラのルームメイトだったのかもしれない。
あんな掴み処の無さ気な奴と、しばらくではあるが同じ空間内で過ごすだなんて!?
先が思いやられるな・・・・ブツブツとそんな事を呟きつつ、私は辿りついた1Fを順次見て回っていく。
しかし、流石私立なだけはあると言うべきだろうか?
想像を軽く超えているこの建物内に、私はすっかり舌を巻いていた。
食堂であろうその場所を覗けば、これまた実に広くてとってもお洒落で!
次いで覗いた礼拝堂も、寮の裏手にある庭園もそう!
もしかしたら、キラの奴は相当なお坊ちゃま学校に入っているのかもしれない!?
「確か特殊選抜試験で入学したんだったよな?」
キラはIT系の趣味嗜好に走っている奴だったが、廊下の所々に見えるオブジェからして何か幾何学的な飾りが多い事から、此処はそういう類の人間が集う場所なのだろう。
かなり勝手な解釈ながら、そんな風にも推測して。
「とりあえず、これで1F部分は全部見れたよな?」
大方の寮内構図を頭に入れたところで、廊下から繋がり出れる綺麗に手入れされた庭園の中、私は白いベンチに腰かけ一息ついた。
移動に次ぐ移動で、流石に気持ち疲れてもいるようだった。
全く、キラの奴は何処へ行ったのだか!?
べらぼうに高い学費に寮代と、親のスネをかじりまくっている立場ながら、アイツは何を考えているのだか!?
先程荷物を置いてきた室内、何か手がかりになるような物が無いか物色してはみたものの、これと言った痕跡も無く。
アイツは今頃、何処で何をしているのか、そして何故寮から無断で出かけ、皆に迷惑をかけるに至ってしまったのか!?
私はグッと両手を握り締め、怒りに打ち震える。
大した理由も無く失踪したのであれば、弟にはそれ相応の仕置きをしてしかるべきだ。
そんな風に息巻いて此処までやってきたのだったが・・・。
果たして、これからどうしようか!?
春休みという事もあって多くの寮生が実家に戻っている今、動きは取り易いものの、弟について教えてくれそうな人間も少ないであろう事が予測出来て。
やはりキラのルームメイトから話を訊くのが一番なのだろうが・・・。
私は青く透き通る春空を見上げつつ、そんな風に算段していた、その時!
「オイ?」
何処からとも無く聞こえてきた低い声!
それにハッとして辺りを見回せば、寮内庭園へと続く廊下部分、壁に身をもたれかけながら立っている一つの人影が見えた。
陽光に反射しつつ、吹き抜けていく風にそよいだ銀色の髪。
その見事なプラチナが、まずこの眼にパッと入ってきて。
「其処の貴様!!」
「っ!?」
キンと耳に聞こえてくる鋭い声。
そして空の青と同じぐらい透き通ったアクアマリン色の瞳が、自分をキッと真っ直ぐに見据えてくる!
背格好はキラよりも幾分か逞しそうだが、彼もまた此処の寮生だろうか?
何故だかやたらと高圧的な眼差しに、偉そうなオーラが漂うコイツは一体誰なんだ!?
自分には相手の名前も素性もさっぱり分からない。
だがコイツの背格好からして、恐らくは年上だろうか?
「確かに、外見はそっくりだが・・・!?」
ずかずかと勢い良く面前に歩み寄ってきたソイツに、私は一気に警戒心を高めた。
何だ?何をする気なんだ!?
驚いているようで怒っているような、そのどちらとも取れる男の表情。
その口調と鋭い目つきさえ無ければ、文句なしで良い男だと賛美出来るのだが?
「なっ、何だ・・・よ?」
「お前がそうなのか?」
「??」
胸倉でも掴まれるのではないかと思う程に、ソイツは私の顔を威圧的に覗き込んできた。
正に、訳が分からない!
一体全体、コイツは何なんだ!?
思わずグッと顔をしかめて、私はその男を睨みつけたのだけれど・・・。
「アイツの、キラの双子の片割れなのか!?」
「・・・え?」
直後に聞こえたソイツの言葉に、ぱちくりと両目が瞬いていた。
今、何て言った?
「ぁ・・・の・・・?」
「どうなんだ?そうなのか!?違うのか!?」
「いや、えっと・・・あの?」
滲み寄って来るソイツに押されつつ、私は答えに躊躇っていた。
だってだ、何故どうしていきなりこんな風に素性がバレてしまったのか!?
パッと頭に手をやれば、其処にはちゃんと変装用のカツラが付いている。
両目ともアメジスト色のカラーコンタクトを入れているし、胸元はしっかりとサラシを巻いて平らにしてきた。
なのに何で、どうして分かってしまったのか!?
「あの・・・お前は?」
「イザーク・ジュール。キラの奴と同じ学科を専攻している・・・といっても、一学年上だがな。」
「・・・。」
「さぁ、これでどうだ!?お前の名前は?」
「・・・カガリだ。カガリ・ヒビキ。私はアイツの・・・!」
『(一応)姉だ』と付け足そうとして、けれどいきなりグッと掴まれ握られた己の片手に驚き、私は言葉を失う。
見れば先程まで両肩を怒らせていた銀髪男の口元に、緩いカーブが描かれている。
その顔つきに訳が分からず息を呑む私の視界の中、更に驚くべき事に、見慣れない男達が次々と現れ出てきた!
人の顔を腕組みしつつ、ニヤニヤとした顔で見てくる金髪に褐色の肌をした男。
優しげで知的な茶色い瞳を揺らしながら、人懐っこい笑みを浮かべている緑髪の男。
黒髪に赤目という、色彩的に一番鮮鋭な外見をした男。
「いやいや、マジで来るとはね!こりゃ正に驚きだな。」
「本当に良く似てますよね!双子というより、まるで同一人物みたいだ!」
「くそっ!俺、今月の小遣い全部賭けてたのに・・・!キラさんに負けた~!!」
金に緑に黒にと色とりどりな頭髪をしたソイツ等は、私の面前でなにやら喧しく会話しだす。
「にしても、アイツも悪だよな・・・弟をダシに賭けをするなんてさ!」
「違いますよ!多分キラは、僕たちに彼を紹介したかっただけなんですよ!だけど、どうしても止むを得ない事情が出来ちゃって・・・。」
「うーわー!ニコル先輩、それ、此処では禁句ですよ!」
さっぱり状況は理解できないものの、一つだけ分かる事。
それは、恐らくコイツ等は全員キラを知っているという事だけ!
「シン・・・今何か言ったか?」
「ッ!!いいえ、何も!俺は何も言ってませんから!」
「まぁまぁイザーク、落ち着けよ?もう過ぎた事だろう?」
「そうですよ、それに誰しも恋愛は自由です。たとえふられたとしても、それは次への礎として・・・。」
「だーっ!!ニコル先輩ッ!それ以上は言わないで下さい!」
一番最初に声をかけてきた銀髪に青眼をした偉そうな態度の男が、再び険しい顔つきで一同を見やる。
私はそんな彼等を呆然と見やり、そしてハッと気づいた。
もう一人!
濃紺色の髪に透き通るエメラルド色をした瞳の彼だけは、ただ静かに仲間の端で話の行き先を見据えているようだった。
私が何気にそちらを見つめていれば、フッと合わさった眼と眼!
その瞬間に何かを感じて、思わず意識が停止する。
「なにはともあれ、皆でキラの弟を歓迎するとしようぜ!」
ポンッと打たれた背中と高らかに宣言をした金髪の男の声に、私はハッとなり『えっ?』となったのだ。

『学園モノ 二次創作SS その1』


 

拍手[0回]

PR

お久しぶりです

どうもご無沙汰してます
なかなかコメントする時間が今までとれませんでした…


先月は忙しくて、今月もテストやら弓道の大会やらでてんてこ舞いです

先月は急遽地元に帰ったため、疲れから生活のリズムが狂いっぱなしで…
今はいっぱいいっぱいです



ブログの小説見させていただきました

これからどんな風に話が展開されるかとっても気になります

華焔さんの小説を楽しみに、テスト頑張っていきます



これから暑くなっていきますが、お体に気をつけてお過ごし下さい
では失礼します

  • 2009年07月14日火
  • RISA
  • 編集

RISAさんへ^^

こんばんは、お久しぶりですね!
其方での生活は、ほぼ慣れてきたところでしょうか?
まだまだ暑い盛り、其処にきてテストやらサークルやらで身体的にも精神的にも疲労を感じてしまうのかもしれませんね。
かくなる私も、此処の所ずっとどんよりとした気分で・・・夏バテするには早い気もしますが、そんな感じの毎日だったりします。
小説への感想、本当にありがとう☆
とっても励みになります!続きはポツポツとUPしていこうと思っていますので。
RISAさんも、暑さに負けぬように頑張って下さいね♪では、また!!

  • 2009年07月14日火
  • 華焔
  • 編集
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACKBACK

TRACKBACK-URL