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05/18/02:59  HAPPY BIRTHDAY☆ 5/18

キラ・カガリおめでとう!
ということで、サイトの方でもお祝いしておりますが思いついた短編をUP。

 

 
 
 
合わせた手と手

  
 
 
 
生まれ出る前、僕達は一緒に居たはずだった。
同じ母の胎内で、同じ物を得て、同じように泳ぎ、同じような音を感じて。
でも、知らないうちに僕だけが其処から連れ出され、そして父の元で管理をされた。
責める気持ちは、やはりある。
何で僕だけがこんな目に?
何で僕だけを選んだのか?
なりたくてなったわけではない、けれど誰もがなれるわけでもない。
僕は、『特別』な存在?
ナチュラルでもなく、普通のコーディネーターでもない?
 
『お前ってさ、色々と変・・・!』
 
君から僕に対する言葉を思い出す。
突発的で、感情に走り易くて、でもだからこそ暖かい、そんな君。
カガリは、僕が何でコーディネーターなんだ?と尋ねてきた。
それに対して『両親がそう望んだから』だと答えた僕。
すると君は『そうだよな・・・』と呆気らからんとして答え、そして微笑んだ。
連合軍(ナチュラル)の船に居る事だけで、十分過ぎるぐらい異端であったのに、君の口調からはそれを殆ど感じなくて、僕はホッと安堵したのを覚えている。
今なら分かる、あの時から繋がる『何か』を感じていたのだと。
 
『よしよし・・・大丈夫!大丈夫だから!』
 
まださして仲も良くなかったあの頃。
AAの甲板にて密かに涙していた僕を、引き寄せ抱きしめ落ち着かせてくれた時もそう。
 
『キラ!生きて・・・生きて戻って来いよ!』
 
僕に抱きつき、涙しながらそう言ってくれたあの時もだ。
触れ合う手と手から暖かな力が伝わり来るようで。
血の繋がり。
それは僕とカガリだけの、目には見えない線だろう。
正直、出逢った当初の君は男女の境界意識がなくて、こちらがどぎまぎする事が多々ありで。
君は女の子なんだから・・・?
そんな言葉がついつい口から零れてしまいそうになるぐらいだったけど。
これもカガリだから・・・と、全てを受け入れれてしまう僕。
何故だろう?
やはり姉弟だから?
苦境に立たされている君を僕はフリーダムで無理やりに連れ去ったのもそう。
その後も連合とZAFT、其処に参戦しようとしたオーブ軍を止めたいと言った君の願いを受け入れ、戦況に介入したのもそう。
カガリの為に、出来る限りの事をしてあげたくなる。
君の願う事を叶えてあげたくなるんだ。



  
    
 
 
出会いは唐突。
たまたまお忍びで行ったヘリオポリス内、そこでいきなり襲ってきたZAFT軍により、コロニー内は騒然。
現地に詳しくなく路頭に迷った自分をシェルターへと無理やりに押し込み、助けてくれたのがキラだった。
再会もこれまた衝撃的!
地球圏、なんとあの時ヘリオポリス内で秘密裏に開発されていたMS、その内の一機を操縦していたのがアイツだったのだ!
 
『何でお前がアレに乗っているんだ!?』
 
思わず知らず出ていた手で、キラを殴っていた私。
ゴメン、本当に悪かった・・・!
今でこそそう思うけれど、でも、あの時は私も私で必死だったから。
責めてくるZAFT軍、対して自分達の故郷を守る為に抵抗していた砂漠の民。
側近であり護衛であるキサカの生地であった事もある。 
父であるウズミに反抗して、私は荒れる世界情勢の真っ只に身を曝していた。
知らないと言うのならば知るまでだ!
そう思い、武器を手に戦い・・・。
今振り返ってみれば、何て無謀な行為をしていた事か?
けれど殺らなきゃ殺られるんだ!
あの時は、正にそういう状況だったから・・・。
     
『気持ちだけで、一体何が出来るって言うんだ!?』
 
そうして息咳きって戦いに馳せ参じようとした私を、キラは思いっきり平手打ちした!
あんな穏やかそうな顔をしておきながらだ!
けれどその剣幕に呑まれ、思わず気が静まっていた私。
普通ならば『何をコイツめ!』と思うのに、何故かそんな気も起こらず、妙に気持ちは穏やかになっていった。
それから、どうしてだろう?
私はずっとキラの事を目で追うようになった。
気がつけばその存在を探し、そしてその様子を眺め、そして時に声をかけて。
放っておけない奴だから・・・というのが、自分の中にあった一つの理由。
でもその実、今となって思うのだ。
あれはやはり、自分とキラとが姉弟であったからだろうと。
  
特別な状況下、この世に生まれ出てきた弟であるアイツ。
母の身体から何の操作も受けず生まれ出てきた自分とは違い、頑丈で有能。
何より、遺伝子操作研究の第一人者であった父により、類稀なる命として生を受けた。
でも、根本的には何も変わりはしない。
アイツは、キラは自分と同じように物を食べ、同じように笑い、同じように泣く。
感じる事、話す事、寧ろ他の奴より理解でき共感出来さえするのだから!
  
『僕は・・・やっぱり特別なのかな?』
  
そう呟いたキラに、私はこう返してやった。
『いや、私達が特別なんだろ?』・・・と。
   
「出逢ってから、今日で何年目?」
「9年・・・かな?」
「もうそんなに経つ?」
「いや、『まだ』9年・・・だ!」
 
出逢うまでの16年間を思えば、9年なんてまだまだ浅い。
本当ならば今年で23年、ずっと一緒で居られたのだろうから!
 
「ふふっ、カガリらしい発想だね?」
「何だよ?可笑しいか?」
「ううん。違う、その逆だよ。」
「逆?」
「そう。」
 
生まれ出た場所も、能力も、そしてその後の環境も違う自分達。
けれど、今こうしてお互いの事を知り、時に助け合える場所に居る。
この広い世界の中、巡り逢えただけでも本当に凄い事なのに?
まるでずっと知っていたかのように、話すカガリ。
 
「今日で23回目の誕生日か・・・。」
「地球とソラ(宇宙)の平和を祈り、そして互いの幸せを願って・・・。」
「おめでとう、キラ!」
「おめでとう、カガリ!」
  
そして彼等はそっと手を繋ぐ。
強く・・・強く・・・そっと。


   
   
 
  
ちょっち固い内容になりましたが、心からキラカガをお祝いして♪
是非×10!!SEEDが映画化されて、そこで動き話す二人が見れるように!
祈願も兼ねて、UPです☆”
おめでとうね、キラ!カガリ!!


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