LOVE SEED
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11/24/12:43 [PR] |
03/26/23:35 軌跡これは2011年、3月8日。
アスカガ無人島にて遭遇日記念として書いた短文です。 (サイト内から此方に移動) カサリカサリと、砂を踏み行く。 その足音が、まるで時の調べのように耳に聞こえる。 カサリ、カサリ、カサ・・・リ・・・。 ふと足を止めて、波間へと目を移せば、海と空、そのコントラストが心が沁みた。 そして俺は、あの日の事を思い出す。 決して忘れはしない。 不意に襲った銃弾の音。 そして反撃、押し倒しナイフを突きつけた、あの時の感覚。 緊迫した時の中、見つめたその瞳は、まるで今この地を照らす太陽の如く、ただただ真っ直ぐな金色をしていて・・・。 「どうかしたのか?」 フッと見やった己の横。 其処にある、あの日と同じ瞳を見つめた。 幾分か、あの日よりも丸く柔らかな光を灯すようになったその目は、自分を見つめ不思議そうに微笑む。 「何だよ、アスラン?」 「いや・・・。」 繋いでいた手を、思わずギュッと握り締めた。 その温もりと感触とを、強くこの胸に抱くようにして。 あの日、拘束した彼女を先立たせて歩いた砂浜。 眩く揺れる金色の髪に、思わず目を細めていた俺。 捕虜と敵兵。 そんな相反する者同士の、数奇な出会い。 そして・・・。 「このまま・・・。」 「ん?」 「ずっと・・・このまま、2人きりで居たいな。」 不意に呟かいた言葉に、彼女の瞳が瞬いた。 「あぁ。」 私もそう思うよ。 返って来た言葉に、この胸がジワリと熱くなりゆく。 見つめた先には、ただただ広がる真っ白な砂浜。 其処には何の跡も無い。 未来の如き、未知の領域。 そしてまた一歩、踏みしめた砂地に俺はソッと目を瞑る。 そう、この先何があろうとも、きっと・・・。 ――護り、共に歩んでいこう。 南海の砂浜にて、俺は胸に誓う。 煌く金色の存在に、心を寄せて・・・。 PR
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